洋ラン分校

これまでの方法ではうまく行かなかった人の試しの例です。
写真をお借りして載せています。また様子をお聞きしたり写真を見てメモしています。
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東京分校


キンギアナムと大明石斛の屋外栽培



左:キンギアナムの葉の間に蕾 右:大明石斛の新しい脇芽(右手前)


東京の都心では、春蘭やエビネは勿論、キンギアナムや大明石斛も1年中屋外で育てられます。シンビジウムを露地植えで咲かせている人もいます。
キンギアナムと大明石斛の鉢植えを長年1年中屋外で世話しています。日当たりのよい木の根元などに置いています。

キンギアナム

2007年
5月19日
キンギアナムが長年植え替えせず植込みの世話でほったらかしで、窮屈そうで花も咲かないようなのでなので株分けしました。草丈は小さくなっていますが、新芽からは少し花が咲いています。

キンギアナムは1年前の5月に株分けしました


2010年
4月28日 家の東の軒下で冬越ししたキンギアナムの新しめの株2つが花を咲かせています。

2011年4月6日
去年1年間も、他の植物と一緒に水やりするだけで、何も世話しませんでしたが、春になってみると、株の背が高くなって新葉も

大明石斛

2008年
11月27日 大明石斛は、長年植え放しのままです。花が咲かないので鉢増しをしました。抜いたら二重鉢でした。

5月22日
大明石斛の株分け、こちらは分けた方で、残した方は別の株で、ページの右上にあります。


2010.12.18 始め


コチョウラン高校



ミディコチョウラン

大型コチョウランは、入手した時には既に根腐れしていたり、日焼けしやすく、病気にもかかりやすいので、慣れないうちは厄介です。
ミディコチョウランはやや小ぶりで、それに比べると易しく、初めての人でも広口の透明ペットボトルに入れれば根腐れが防げるそうです。3通りの方法を試しています。

寄せ鉢:ドリテノプシス タイダ・サルー



寄せ鉢から一本植えへ

2010年12月
赤のミディーコチョウランのドリテノプシス タイダ・サルーの3株寄せ鉢が花の盛りを過ぎたので、まずはペットボトルへの鉢替えです。
下の左は全体、右は鉢から抜いた処で、ポットから抜いて、ミズゴケがむき出しで鉢に入れて、植えにミズゴケが被せてありました。
ペットボトルに移し替えて準備完了!
 
透明ポットの代用品はペットボトルです               鉢と同じくらいの深さに切ります
 
根は大半が緑色で元気で先に白い枝根も出ています      新しい透明容器に入れた処
 
初めての水やり、ミズゴケの部分に蛇口から水を掛けるだけです。半分くらい乾いた色になったらまたやります。


透明ポリポット植え
Phal.Sogo Vivien ‘My Vivien’
ファレノプシス ソーゴビビアン ‘マイビビアン’

透明なポリエチレンのポットに植わった状態で育ててみることにしました。寄せ鉢をばらした物か、先の方だけ花がまだ残っています。
ミニオンシジウムも一緒です。
12月15日
 

寄せ鉢をそのままで楽しむ

(まえがき
いただいたコチョウランの寄せ鉢は、花が終わったら枯れてしまうのが普通です。そこで、何とかそのままで助けられないかを、試していただくことにしました。少し花の傷みかけたピンク小輪の寄せ鉢を、入手してから一月たってから、開始してもらいました)


ピンク小輪

2011年4月8日
寄せ鉢の中は透明のポリエチレンポット植えになっています。葉は大きいです。このままでは乾きが悪いので、ポットから抜いて、ミズゴケをむきだしにしました。根は緑色を帯びて元気です。
元通りに並べて鉢に戻します。
お互いにくっついていると乾きにくいと思われるので、間に発泡スチロールの板を挟んでみました。隙間は何も入れず、上にミズゴケを被せることもしません。
何とか乾き具合が見えそうなので、水やりできそうです。

 
鉢から抜いた処、ポットに植わっています     ポットから抜いた処、ミズゴケは白くて新しく、根は緑色で元気です

 
鉢に戻しました    株の間に発泡スチロールの板を挟みました

4月22日

6月 日焼けしてしまいました。

6月29日
寄せ鉢から抜いて見たら、根は最初の通りの緑色で元気で、枝根が出ています。また生長点からは新しい葉が出ています。さらに、花茎は先は枯れていますが、枝の先に蕾が見えていたり、新しい枝の兆しも見えます。大成功と言えるでしょう。日に当てて日焼けしたのは残念ですが、暖かくなってこれから元気になるので、「重ね着鉢増し」しました。再び本格的な生長や開花を目指したいと思います。
 
2カ月後、左の株には新葉が出ています。            鉢から出してみると、根は緑色で元気です、右の人株だけは根が萎れています
 
所々から枝根が出ています        重ね着鉢増しに際して、根鉢の底だけは根をほどいて伸びやすくしてやります。また根腐れ予防のために芯の部分のミズゴケを取り除きます。
  
発泡スチロール、左は中芯、右は底芯     ミズゴケを除いた後に中芯を入れます。
 
底板の上に底芯を置きます            底芯の上に苗を置きます
 
隙間に鹿沼土を入れていきます 上まで詰め、表面の根も覆って出来上がり
 
左:新葉                               右:花茎の途中の節から枝が出始めています



透明ポット・重ね着・鉢増しのレシピ

ミディー・コチョウランのマイ・ビビアンが無事に冬を越しました。
これからは元気に生長させるため、ミズゴケ植えから鹿沼土を重ね着して鉢増ししました。
透明ポット植えで、中には太くて緑の元気な根が一杯です(下写真左)。空中に伸びている根の先(中写真の左上)は緑で透明の翡翠のようになっています。これは「根冠」で、根が元気になって生長を始め、艶が出ています。こうなれば安心して植え替えができます。
右の写真は、根腐れの原因になりやすいミズゴケを、根のない所だけ取り除いたようすです。
  

用意するもの、植わっているより一回り大きい透明ポリポット(この例では径9cm、大きいプラスチックコップでも代用できます)、発泡スチロールの板(納豆パックのふたが使えます)、発泡スチロールを鉢の深さの約半分の長さに切った角棒、鹿沼土(乾いた中粒)かバーク
準備、発泡スチロールを鉢底の大きさに切って、底に敷きます(右が一例)
 

左:苗をポットから抜いて、根鉢の芯のミズゴケを抜き取ります。根の内側に付いているミズゴケは植え替え後の苗の吸水に必要なので残します。
右:空洞になった処に、発泡スチロールの棒を詰めます。根が棒より下に出ていると、発泡スチロールの棒と板の間に植え込み材料が入って乾きが悪くなります。
 

左のように根が棒の先と同じ高さになるようにします。全体をポットにそっと入れます。
 

植え込み材料(この場合は鹿沼土)を下から順に隙間に流し込みます。根の外側にも入れて、根がむき出しにならないようにします
 

表面にある根にも被せます。むき出しだと乾いて萎れてしまいます。完成。
 
すぐに水と緩効性肥料の粒をやって構いません。
鹿沼土は濡れると赤っぽい橙色になります。半分くらい乾いた色になったらまた水をやります。
乾きが遅ければ、ポットの底に横穴を開けます。

ミニオンシジウム

2010.12
黄色の蝶のような花が沢山咲くオンシジウムは、切り花でも見かけますが、もっと小さい株です。花が長持ちします。フラグランス・ファンタジーという香りのある花です。


コチョウランと並んで。花は終ってしまいました。 右の写真は、普通のオンシジウムです。

2011.4.22
花が終わって日がたっていますが、何と、緑の花茎が1本残っていました。でも、よく見ると、折れた元でした。
でもその横から小さな脇芽が出ていて、写真では右端にも新芽が出ています。
コチョウランと同時に、鹿沼土への植え替えをしました。古い植え込み材料を少し取り去って、同じポットに戻し、代わりに鹿沼土を入れました。ポットから抜くとバークに植わっていて、発泡スチロールの芯が入っています。
 

白い根は新しくて元気ですが、古い根は茶色っぽくて弱っています。同じポットをまた使います。底にスチロールの板。
 

植わった後は上のコチョウランと一緒に写っています。

4.22 透明ポット・重ね着・鉢増しのレシピ
2011.4.8 写真・ミニオンシジウムの追加、鉢のままの育て方
2010.12.7掲載開始





分校(2)周年室内栽培

職場で一緒に試していただいてから、ご自宅で種類を増やして、いずれも満開にされました。セロジネは分校(4)に引き継がれています。

分校実験開始
最初は職場でミニカトレアを共同で試しました。2011年
キャンディー・タフト
C. Candy Tuft = C. Loddiaca x C. Dubiosa (1970) Registered by Thomdel Coll, 原種間交配から2代目
原種カトレアの代表的な系統を全てかけ合わせた種類です。
                    ┌ C. loddigesii (ロディゲシー系、ブラジル、)
         ┌ C. Loddiaca ┤
         │      1962 └ C. aurantiaca (Guarianthe、ボーリンギアナ系、春咲)
C. Candy Tuft ┤
      1970 │        ┌ C. harrisoniana (ロディゲシー系、ブラジル)
         └ C. Dubiosa ┤
               1890 └ C. trianaei (ラビアタ系、コロンビア、冬咲)

原種同士の交配種であるプライマリ種同士を交配した種類で、原種4種からなります。
入手してからずっと室内で育てました。
「半年型」で半年足らずで次の芽が出て、作落ちすることなく、後の株ほど草丈もバルブも大きくなり、ついに1年半後に再び咲きました。
丈夫で生長旺盛な種類です。売られている株は本来の大きさより小さいです。花付きはあまり良くないのかもしれません。
花が咲いてから一つ前の株から脇芽が出て分岐しました。


洋ラン合格生のノート
エピデンドラム高校

 
エピデンドラム・赤、橙、黄の寄せ植え コチョウラン(ミズゴケ・ペットボトル))
 
脇芽付きミニカトレアのシース(蕾の鞘) 暑さに弱いオドントグロッサム(オンシジウムの仲間)

まえがき
職場で勧められて、洋ランを育ててみることにしました。
一度に、ミニカトレア、コチョウラン、エピデンドラムを始めます。日当たりのよい部屋の窓から離した机の上に置いています。



カトレア、コチョウラン、エピデンドラムが満開です
 


10月下旬
日向で乾き気味のようなので、夏の終わりに窓から離して部屋の中へ移動しました。
引っ越してきたミニカトレアは、新芽二つからシースが出ています。さらに大きい芽からは次の新芽が10cm以上に、また小さい方からは約1cmになっています。

ミニコチョウランは新葉が大きくなりました。


ミニコチョウラン3月末の様子

黄花のミディーコチョウランは、葉は変化がありませんが、根の先が伸びています。

ジゴニシアは、大きな葉が落葉しました。少し水が多かったようです。「小学校&病院」で蕾の付いた仲間と一緒にしてやることにしました。

7月下旬
エピデンドラムと小さな鉢に植わったミニカトレア、オドントグロッサムは「小学校・病院」へ引っ越し
代わりに大きなミニカトレア(黄花)と、ミニコチョウラン(マイ・リトル・チーカ)を受け入れ
開花中のジゴニシア「ムラサキコマチ」を鑑賞


5月下旬
エピデンドラムの花は終ったので花茎を切っています。ミニカトレアのシースは少しずつ大きくなっています。ミニコチョウランは元気です。
根元から新根が出たりしているので、ミズゴケを追加して覆うことにしました。ミニカトレアはバーク植えで乾きすぎとのことなので水やりを増やすことにします。

4月下旬
エピデンドラムの花は終りかけです。ミニカトレアのシースは少しずつ大きくなっています。ミニコチョウランは元気です。オドントグロッサムは元気ですが引っ越しました。

3月下旬
一月たちました。週1回水やりするだけで、元気です。診断してもらいました。
コチョウランはミズゴケ植えで乾きすぎて蕾が枯れているそうです。水やりを増やして、ペットボトルに水を溜めておき、ミズゴケが全部濡れたら、傾けて余分の水を捨てると良いそうです。
ミニカトレアは花は1週間ほどで終っていたのですが、新芽は伸びていて、鉢の縁には新根の先が新しく伸びて緑になっています。バーク植えでビニールポットに植わってプラスチック鉢に入っているので、これも、ペットボトルに移すことにします。
エピデンドラムは、花が下から枯れていきますが、上にはまだ沢山咲いています。これも乾きすぎで、どんどん水をやると、先の蕾が増えて咲き続けるそうです。
全部の鉢の水やりを週2回に増やすことにしました。
オドントグロッサムというのを預かりました。暑さに弱い種類で、家庭の屋外では夏越しが難しいそうで、冷房のできる部屋においてみます。

2月下旬
黄色いコチョウラン、クリーム色のミニカトレア、色とりどりのエピデンドラムの寄せ植えが来ました。
育てやすく咲かせやすい種類の代表らしいです。
コチョウランは、ミズゴケ植えで、広いペットボトルに移しました。ミニカトレアはバーク植えの小鉢です。エピデンドラムは、ミズゴケのポット植えらしいのが、陶器の鉢に入って、上がミズゴケで覆われています。どちらもそのままです。
日当たりのよい部屋で、窓から離して直射日光が当たらないようにしました。
週1回水やりをするだけで良いそうです。
3月 掲載開始
2012.2 世話を開始


分校(4)へ引き継ぎ
セロジネ・インターメディア
を本校で引き継ぎ、数年たって分校(4)に引き継ぎました。






東京分校(2)

洋ランをこれまでの方法で育ててうまく行かなかった方々が、洋ラン学園方式で花が咲きました。


ペットボトル植え
ミニコチョウラン専攻

2023年
昨年咲かせたコチョウランが今年も花芽を着けたそうです。いただいた時から数えると同じ鉢が3年続けて咲きます。驚きです。
葉は枚数が増えて新しいほど大きく全体につやつやして元気で、年々立派になり新しい葉も伸びています。
2月16日
花茎が順調に伸びています。

2月3日
花茎、長さは3pでやや遅めなのでまた6月ごろまで伸びて咲きそうです。
葉は8枚
 

2022年
10月
半年ぶりに見たら、元気でした。
葉の枚数は余り増えていないような気がしました。
ミズゴケが緑で、やや水が多いかもしれません。
「水を注いで捨てる」方式から「新しい霧吹き方式」に変えた方が良いかもしれません。
 

6月
家に戻ってから元気で花茎が伸び続けて咲いたそうです。それぞれが10輪近くになっています。
  
6月7日  26日

4月16日
入院中の様子です。
花茎がだんだん伸びてきました。そろそろ退院です。

葉は16,8,14,14,15cmの5枚と新しいのが5.5p、花茎は6,4.5p
5月5日には新葉が6.5pに伸び、花茎は14,10pに伸びて蕾がそれぞれ5個はっきりしてきました。もう大丈夫でしょう。

2021年
10月
「いただいたコチョウランを大事に世話してきたけれど元気がなさそうだ」ということでした。
写真を見たら葉の下に花茎が2本も出ていました。根も先に白く伸びています。大成功です。
葉は7枚
心配だそうなので、入院することとし、ペットボトルに移しました。
様子を見て、暖かくなってからお返ししました。
 


ミニカトレア専攻

2022年
ミニカトレアの丈夫なメモリアルゴールドキャナリーの蕾付きの株を試していただきました。
これまで中々芽が大きくならず咲きにくかったのですが、
良く世話をしていただいたおかげで
10月に無事立派に咲きました。葉は以前に日焼けさせてしまっていました。





分校(3) 洋ラン大学・蘭塾

丈夫で花の咲きやすい洋ランの代表種を、洋ラン学園方式などで育てておられます。
本校でできない世話を実践

分校(4) 洋ランフラワー・アートスクール

草団子の母note(外部)
食卓が花盛り・根のある一輪挿し
洋ランガーデニング・ベランダで一年中花が夢


2025/07/24 分校3,4開始で分校シリーズとして編集
東京分校、分校2開始
2010年 大阪分校開始


鹿沼土浅広鉢植え

シンビジウム(春蘭)、デンドロビウム(石斛)などは日本に禁煙の地生種があり、洋ランの多くはそれとの交配種で、根が丈夫で寒さに強いです。
そこで普通の宿根草のように鉢植えで一年中戸外で育てることができます。

マキシラリア

マキシラリアはあまり馴染みがありませんが、オンシジウムを含む大きなグループの名前で、狭義のマキシラリアもあります。
ポルフィロステレは大型の方で春咲です。
オンシジウムと同様に、株も根も丈夫で、寒さに強く0℃以上なら枯れません。
両側に脇芽を出してどんどん広がり、割に良く咲きます。
鹿沼土で浅広鉢に植えるとほったらかしに近くても育ち、根元に黄色い花を咲かせます。
2019年に試していただきました。
安全のために冬は室内で過ごしているそうです。

2021年3月、合わせて3回目の花です

2023年4月、花が沢山咲いています。



その他の記録へのリンク
洋ラン大学院 数十年のキャリア、大輪カトレアなど
逆さペットボトル植え ジゴニシア、デンドロビウム、コチョウラン、カトレアなど何でもうまく行っています。
エピデンドラムなど マンションの窓際で
春蘭とエビネ
キンギアナム